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職場にも“相性”がある?人間関係から考える会社選び

突然ですが、みなさんはこれまでの社会人生活の中で「この人とは驚くほど仕事がやりやすい!」と思ったことや、逆に「なぜかどうしても噛み合わない……」と悩んだ経験はありますか?

かつて私も転職を経験していますが、最初の会社を辞めたいと強く思った決定打は、仕事の厳しさではなく「職場の空気感」でした。怒号が飛び交うわけではないけれど、常に誰かが誰かの陰口を言っているような、あのピリついた空間にいるだけで、自分のエネルギーがどんどん吸い取られていく気がしたんです。

「自分がダメだから、この職場に馴染めないのだろうか」

当時はそんな風に自分を責めてばかりいました。でも、今ならはっきりと分かります。それはあなたの能力や人格のせいではなく、単に職場との「相性」が合っていなかっただけです。今回は、人間関係のモヤモヤを紐解きながら、自分に合う「心の通う職場」を見つけるための考え方について、一緒に考えていきましょう。

1. 職場の「相性」を形づくる、見えないカルチャー

求人票の「完全週休2日制」や「アットホームな職場」という文字だけでは、実際の人間関係の相性は見えてきません。相性を測るためには、その会社が持つ独特の「空気感(カルチャー)」に注目する必要があります。

「ロジカル・成果主義」と「プロセス・調和主義」

何事も数字と論理でスマートに進める職場が心地よいと感じる人もいれば、泥臭くてもみんなで話し合い、プロセスを共有しながら進める職場の方が安心するという人もいます。どちらが正しいかではなく、自分の心がどちらにストレスを感じないかが重要です。

「トップダウン(体育会系)」と「フラット(ボトムアップ)」

明確な指示があって、軍隊のように統率が取れている方が迷わず動けるというタイプもいれば、年次に関係なく自分の意見を言い合える環境でないと息苦しさを感じるタイプもいます。これもまた、個人のキャラクターとの相性です。

2. 現実は甘くない。全員と仲良くできる職場は存在しない

ここで、少し現実的なお話もさせてください。「人間関係の良い職場に転職したい!」と願うのは当然ですが、「100%嫌な人がいなくて、全員と気が合う職場」はこの世に存在しないというのも、また一つのリアルです。どんなに素晴らしい理念を掲げる会社にも、相性の合わない人や、苦手なタイプの一人や二人は必ずいます。

大切なのは、「全員と仲良くなれる場所」を探すことではありません。万が一、苦手な人がいたとしても、周囲がそれをフォローしてくれる「仕組み」や、お互いの多様性を認め合う「大人の距離感」が組織にあるかどうかです。人間関係で失敗しないための転職とは、気の合う友達を探すことではなく、自分のメンタルが削られない安全な環境を選ぶことなのです。

3. 「相性の良い職場」を見極めるためのヒント

では、入社前にどうやって職場のリアルな相性を探ればいいのでしょうか。面接や選考の段階で、私たちが実践できるアクションはいくつかあります。

  • 面接官だけでなく、「一緒に働くことになる予定の現場の社員」との面談を希望してみる。
  • 面接の逆質問で「どんなタイプの人が御社で活躍していますか?」ではなく、「どんな価値観を持つ人が、御社のカルチャーになじむのが難しいと感じますか?」と聞いてみる。
  • 面接室に入る前の受付の対応や、すれ違う社員の表情、挨拶の飛び交い方を観察してみる。

求人票の条件がどんなに魅力的でも、そこで働く「人」の放つ空気に違和感を覚えたら、その直感は意外と当たっているものです。

仕事の内容は勉強してスキルを身につければ変えられますが、他人の性格や会社のカルチャーをあなた一人の力で変えることはできません。だからこそ、自分の大切な居場所を選ぶときは、条件面と同じくらい「自分の心がここで呼吸しやすいか」を大切にしてください。

あなたは決して、冷たい職場で心をすり減らし続けるために働いているわけではありません。あなたらしく笑って、安心して力を発揮できる席は、きっと他の場所にあります。少しの勇気を持って、視野を広げてみませんか?